時は金なり(海外財産の対応は早期にすべき)
- 弁護士角田進二
- 2019年10月30日
- 読了時間: 2分
更新日:2021年3月17日
相続は、時間が経過するごとに拗れて、解決が難しくなってしまいます。とはいえ、焦りすぎることも禁物です。相手の狙いを理解したうえで、交渉していきましょう。

相手を知っているということで安心しがちな相続。弁護士をつけたときはもう話がこじれている場合もあります。弁護士をつけるときは紛争になっているときと間違った考えを持っている方もいらっしゃいます。
実際には、弁護士は相手に名乗ることなく裏側でどのような権利があるのかなども含めて説明したうえで、交渉についてアドバイスをしている場合もあります。
また、換価手続きについては海千山千の専門家とやり取りをする必要があります。それについて何らの知識を持たない人間が対応すると後で後悔することもございます。
ご自身がすべきことに集中できる環境をつくるには、専門家を雇うことが肝要です。
事例としては、過去1億円を超えるフランスの別荘について売却をしました。
その際、別荘には管理人がいました。実はその管理人が勝手に住みついてしまったのです。
被相続人である親はもはやおりません。誰もいない中で、彼らは親が住むように言ったと主張し始めます。これは、非常に困ることです。
追い出そうか、交渉しようかというのは間違いで、直ちに追い出すための準備をすべきです。冬になると、そうした不法占拠者に対しても追い出すことができないという制限がかかります。そのままの事実状態が続けば、既得権が発生します。
なんとか、仮処分を申し立て、満足的な決定が下され、追い出すことで事なかれの状況になりました。
弁護士費用云々よりも、遺産自身が無くなる可能性すらあります。迷わずに相談して、一番ご自身によって利益のあるご判断をされてください。
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